宇宙量子センシング連携研究部門
研究概要
部門長Department head
山本一博・理
部門の目的
量子センシング技術の宇宙利用技術の開発とそれによる学術フロンティアの開拓。
3〜5年の主な取り組み
浮遊質量制御・宇宙空間におけるレーザー干渉計・共振器による量子計測基盤技術を開拓。オプトメカ系による量子センシング分野の開拓。
将来想定されるテーマ及び波及効果
人工衛星フォーメーションフライト。宇宙重力波実験。重力の量子性検証実験。量子技術を用いた重力精密計測の学術応用と展開。
主な研究テーマ
オプトメカ系による量子センシング分野の開拓、重力の量子性
山本教授
浮遊質量制御・宇宙空間におけるレーザー干渉計・共振器による量子計測基盤技術と重力波物理
オプトメカ系は、レーザー光と振動子(鏡)を組み合わせることで、振動子の状態を高精度に読み出し、制御できる。フィードバック制御や量子フィルタリングを用いてノイズを低減し、質量の大きな鏡振動子に対しても量子状態を生成・制御する実験が進められている。重力波観測においても、同様の原理が高感度測定のために応用されており、極限的な量子雑音の制御技術としても重要な役割を持つ。
メンバーMember
部門長
山本 一博
教授
所属理学研究院
研究分野宇宙物理学
山本 直嗣
教授
所属総合理工学研究院
研究分野エネルギーシステム学
菅野 優美
准教授
所属理学研究院
研究分野宇宙物理学
松村 央
助教
所属理学研究院
研究分野宇宙物理学
宇宙量子センシング連携研究部門
菅野 優美
研究項目
- インフレーション理論における量子揺らぎの統計性の研究
- ストリング理論に基づく量子宇宙論研究
- 宇宙初期の量子揺らぎから生成される原始重力波やアクシオンの量子性の検証
- 量子デコヒーレンスを用いたグラビトンやアクシオンの検証
- フォトンーグラビトンやフォトンーアクシオンの場の量子論と量子情報理論を用いたグラビトンやアクシオンの検出理論
宇宙量子センシング連携研究部門
部門長
山本一博
研究項目
- 重力の量子性に関する理論的研究
- オプトメカ系を用いた巨視的量子現象と重力量子もつれの理論
- オプトメカ系による量子センシングと原始重力波の理論
宇宙量子センシング連携研究部門
松村 央
研究項目
- レーザー光と機械振動子の結合系であるオプトメカ系の理論研究と, 振動子の量子挙動の検証に向けた実験提案
- 地上および宇宙環境で実現可能なオプトメカ系を想定した, 重力定数の推定理論および重力相互作用の検証理論の構築
- 重力の量子的重ね合わせと重力誘起量子もつれの実験検証に向けたオプトメカ系の理論構築および解析
- 開放量子系理論や確率マスター方程式に基づく, 量子系と古典重力場の相互作用模型の定式化, およびその検証実験提案
- 相対論的または非相対論的な時空対称性に基づく, 量子系と結合する重力場の模型分類, またその量子情報理論的な特徴づけ
宇宙量子センシング連携研究部門
山本 直嗣
研究項目
- 従来の100倍以上の推力可変範囲を持つイオンエンジンの開発
- 電気推進における代替推進剤の開発
- 宇宙利用の低コスト化を推し進める電気推進の内部物理の解明と性能向上に関する研究
- 機械学習による宇宙機器の異常検知と異常回避行動の実現可能性の検討
- 核融合ロケットの原理検証と実現に向けた基礎研究